情報教育を考える会(はら研)
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教職員が安心してインターネットを利用するためのソーシャルメディア利用のガイドライン

1. そんなはずないでしょう!!でも規約に書いてある サービスの特性と利用規約を理解して利用すること。

ソーシャルメディアのサービスには、様々な特徴があります。個人の投稿を不特定多数のユーザに開示するものと友達に向けて発信するものでは、慣習やマナーが異なります。また、利用規約を読むと、サービス事業者があなたの個人情報を別の目的で利用することを承諾する内容がある場合があります。読みにくいものですが、後悔しないために特に個人情報の取り扱いについてはしっかりと利用規約を確認してください。そして、それぞれのサービスの特性に合わせた使い方をしましょう。
2. 仲間だけ…のつもりが世界に発信 あなたの発言は、世界中から見られています。それを意識した発言にすること。

学校での出来事、児童・生徒とのやり取りなど、限定された仲間に発信しているつもりが、保護者、児童・生徒に見られて問題になった事例があります。差別的、誹謗中傷と受け止められる発言、児童・生徒の成績やプライバシーに関する投稿は行わないよう、特に注意し てください。
また、ネットの世界では匿名でも本人を特定することができます。脅迫や爆破予告した犯人が捕まるのも特定できるからです。匿名だと思っているのは自分だけで、周りの人は皆本人を知っているということもありますので、よく注意してください。
3. 消したはず、誰かが複製とっている 一度投稿した発言や画像は完全に削除することはできません。慎重に投稿すること。

削除したいと思ったときには、あなたの投稿は、世界のどこかに記録されています。ソーシャルメディアサービスから投稿を削除したとしても、既に複製をとった人もいる可能性があります。そのため、一度投稿したら、完全に削除することはできないと考えてください。あなたの発言が半永久的に残ることを考えて、慎重に投稿してください。
4. プライバシーの設定、奥深い プライバシー設定は、ソーシャルメディアを利用する目的に合わせること。

まずは「何のためにソーシャルメディアを利用するのか」を明確にしましょう。例えば、仕事に関する発言をするサービスと私的な発言をするサービスを使い分けることを推奨します。
プライバシー設定は、個人の基本情報と投稿内容を、それぞれ一般公開や限定公開するという設定ができます。目的と発信する内容に合わせたプライバシー設定をしましょう。
特に実名で登録してある場合、またはプロフィールなどから本人が特定可能な場合は、誰にどのように見られているのか、設定をもう一度確認してください。SNSの初期設定では、一般公開されていることが多いのです。
5. 私見でも所属の意見と間違われ 私的利用であることを明確にすること。

プロフィールやアカウントの説明に所属校を記するか否かについては、各人の判断にゆだねます。ただし、明記している場合、又は容易に所属が推測できる場合は、所属校としての正式な見解や回答ではないことを明記(免責文)し、一人称を使用してください。
6. 子供たち、保護者とのつながり誤解され 児童・生徒、保護者とのソーシャルメディア上のつながりは、禁止。

教職員は、仕事柄関係のある保護者や児童・生徒からのつながり(ソーシャルメディア上の「友達」「友人」)は、持たないようにしてください。一部の保護者とつながりが、意図しない誤解に繋がる可能性があります。
相談等は直接会話することを心がけてください。児童・生徒、保護者からの相談等に、ソーシャルメディアのメッセージ機能等を用いてはいけません。やり取りの中で不用意な発言があった場合に、記録に残りトラブルになる可能性があります。また身元不確かな相手とのつながりも、気をつけてください。
7. ネットでのトラブル、可燃性 トラブルの対応は、迅速かつ慎重にすること。

不用意な投稿で炎上するトラブルは、たくさん起きています。誤った情報や不適切な情報を、万が一発信してしまった場合は、発覚後、早急に訂正などの対応を行ってください。
ソーシャルメディア上の投稿や行動を批判される、または個人攻撃等をされた場合は、感情的な対応は控え、冷静に対処してください。状況によっては、速やかに学校長に報告し、対処の指示を仰いでください。